「Induction therapy with a combination of DMARDs is better than methotrexate monotherapy: first results of the tREACH trial」
P H de Jong et al.
Ann Rheum Dis 2013;72:72–78.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22679301
<背景と目的>
・早期RAにもっとも効果的なDMARDs導入療法を検討する。
・そしてス剤筋注と経口投与を比較する。
<方法>
・一重盲検tREACH試験。
・8施設共同研究、研究機関3か月。
・ランダムにⒶ(MTX+SASP+HCQ+imGC:91人)、Ⓑ(MTX+SASP+HCQ+poGC:93人)、Ⓒ(MTX+poGC:97人)に振り分け。
・盲検化は独立型コールセンターにて施行。
・使用量はMTX:25mg/w+葉酸10mg/w, SASP:2g/d, HCQ:400mg/d, GC(im:mPSL 120mg or ケナコルト80mg、po:15mg(1-4w), 10mg(5-6w), 5mg(7-8w), 2.5mg(9-10w)とした。
・骨粗鬆症予防:ボナロン35mg/w, Ca/Vit D:500/400 mg/IU併用。
・無効かつDAS≧2.4になるとETN:50mg/w追加。
・有効性評価:DAS, HAQ, RADAI、
・解析方法:サンプルサイズはBeSt StudyのHAQからAUCを計算した。
・ソフト:STATA version 1.1。
<結果>
・患者背景と振り分けはTable 1+Figure 1。ITT解析。
・ΔDAS, DAS≧2.4, EULAR(none), VAS, CRP, RADAIなどは有意差あり(Table 2)。
・3か月後のDASは多変量解析でⒷvs.Ⓒ:-0.39 (-0.65 to -0.14, 95%CI), Ⓐvs.Ⓑ:0.15 (-0.11 to 0.41, 95%CI) in Table 3。
・調整後のAEでは有意差なし(Table 4)。
・3か月後、Bioの使用率はⒶⒷ群では50%以下。
<議論>
・これまで早期RAではBeSt, FIN-RACo, COBRAにてDMARDsコンボがMTX単独よりよいことがわかっているので、EULARのMTX単独治療推奨は間違い。
・BeSt studyとの違いは①導入治療の選択、②開始時のDASの低さ、③そもそもRAの基準が2010 ACR/EULARを使用、④3か月間の研究。
・limitationとしては①研究期間3か月間と短い、②リサーチ看護師のみによってなされている(医師無)、③胃腸障害回避のため、MTXを皮下注にて施行している
<結論>
・DMARDs3剤併用療法はMTX単独治療より有効で、安全性は同等。
・筋注ス剤と経口ス剤では差がない。
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