「Predictors for outcomes in patients with severe ANCA-associated glomerulonephritis who were dialysis-dependent at presentation: A study of 89 cases in a single Chinese center」
Zhi-Ying Li. et al
Renal division, Department Medicine, Peking University First Hospital, Beijing,
Semin Arthritis Rheum. 2013 Jan 16 [Epub ahead of print]
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23332902
診断時に透析を施行せねばならなかったAAV患者の腎予後および生命予後予測因子は何か?
<対象>
・AAV診断時に透析が必要であった89名の中国人を対象とした
・除外基準としては、ANCA陰性、他の疾患とのオーバーラップ例、一年以上血清Crが2.26mg/dl以上が持続か、診断前に2週間以上透析をすでに行っている例、EGPA例、非活動性腎炎例とした
<方法>
・primary endpointは6か月後の透析状態の有無か死亡とした
<結果>
・腎生検は、89例中42例(47.2%)で行われた
・治療はシクロフォスファミド点滴or内服にmPSLパルスか血漿交換かmPSLパルス+血漿交換を行った
・6ケ月の時点で25例(28.1%)の患者さんが透析より離脱し、45例(50.6%)はそのまま透析を必要とした
・19例(21.3%)は死亡し、うち9例は治療関連死であった
・透析離脱可能であった予測因子は、腎生検にて正常な糸球体が多く残存していること(OR:1.16-1.17)、尿細管萎縮が少ないこと(OR:0.12-0.50)であった
・また、全死亡予測因子としては、高齢(OR:1.13)と肺胞出血の合併(OR:6.09)であった
<Discussion>
・limitationとしては、①単一施設 ②retrospective study ③半分の例でしか腎生検していない ④各治療法の人数が少数、であることが挙げられた
担当:矢嶋宣幸
**********************************************
昭和大学リウマチ膠原病内科では、毎週水曜日にJournal Clubを通じ新しい知見を得る機会を設けています。