Journal Club【20130410】自己免疫疾患でサイトメガロウィルスアンチゲネアが陽性化するリスクとは?

 

「Risk factors of associated with elevated blood cytomegalovirus pp65 antigen levels in patients with autoimmune diseases」

Mod Rheumatol 2013; 23: 345-350

D Fujimoto et al.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22534885

 

<目的>

・CMVのアンチゲネミア増加とCMV感染との関連を自己免疫性疾患の患者で評価し、さらにウイルス量増加のリスクファクターを確認することを目的とした。

 

 

<方法>

・2008年4月から2011年3月までの間で148名の自己免疫性疾患の患者でCMVのアンチゲネミアが陽性になった人を抽出しretrospectiveに解析した。

・ウイルス量増加とは、ベースラインよりアンチゲネミアが10個以上を増えたものとし、CMV感染とは組織検査において特徴的な所見を認めるか、もしくは組織検体のCMVのPCRが陽性となり、かつ症状がCMV感染以以外で説明つかず、抗ウイルス薬によって改善した場合とした。

・ウイルス量がピークになった30日以内のステロイドの投与量/他の免疫抑制剤とSLEDAIと14日前のIgGとリンパ球の平均値を検討した

 

 

<結果>

・最終的には106名の人を分析した。

・35名がアンチゲネミアの増加を認め、そのうち5名がCMV感染を発症した。

・アンチゲネミア上昇は、CMV感染と有意に関連を認めた。

多変量解析では

1)リンパ球減少<700/mm (OR) 34.44, 95 % CI, 7.82-151.66; P < 0.001)

1)SLE(OR 6.71, 95 % CI, 1.23-36.49; P = 0.028)

2)PM/DM(OR 10.62, 95 % CI 1.41-79.77; P = 0.022)

でウイルス量増加と有意に関連があつた。

 

 

<結論>

・アンチゲネミアの上昇とCMV感染は有意に関連を示し、SLE・PM/DM・リンパ球減少は細かくウイルス量をフォローし、注意深く身体所見をとることがよい。

 

担当:磯島咲子

 

 

 

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