「Risk factors of associated with elevated blood cytomegalovirus pp65 antigen levels in patients with autoimmune diseases」
Mod Rheumatol 2013; 23: 345-350
D Fujimoto et al.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22534885
<目的>
・CMVのアンチゲネミア増加とCMV感染との関連を自己免疫性疾患の患者で評価し、さらにウイルス量増加のリスクファクターを確認することを目的とした。
<方法>
・2008年4月から2011年3月までの間で148名の自己免疫性疾患の患者でCMVのアンチゲネミアが陽性になった人を抽出しretrospectiveに解析した。
・ウイルス量増加とは、ベースラインよりアンチゲネミアが10個以上を増えたものとし、CMV感染とは組織検査において特徴的な所見を認めるか、もしくは組織検体のCMVのPCRが陽性となり、かつ症状がCMV感染以以外で説明つかず、抗ウイルス薬によって改善した場合とした。
・ウイルス量がピークになった30日以内のステロイドの投与量/他の免疫抑制剤とSLEDAIと14日前のIgGとリンパ球の平均値を検討した
<結果>
・最終的には106名の人を分析した。
・35名がアンチゲネミアの増加を認め、そのうち5名がCMV感染を発症した。
・アンチゲネミア上昇は、CMV感染と有意に関連を認めた。
多変量解析では
1)リンパ球減少<700/mm3 (OR) 34.44, 95 % CI, 7.82-151.66; P < 0.001)
1)SLE(OR 6.71, 95 % CI, 1.23-36.49; P = 0.028)
2)PM/DM(OR 10.62, 95 % CI 1.41-79.77; P = 0.022)
でウイルス量増加と有意に関連があつた。
<結論>
・アンチゲネミアの上昇とCMV感染は有意に関連を示し、SLE・PM/DM・リンパ球減少は細かくウイルス量をフォローし、注意深く身体所見をとることがよい。
担当:磯島咲子
**********************************************
昭和大学リウマチ膠原病内科では、毎週水曜日にJournal Clubを通じ新しい知見を得る機会を設けています。