Journal Club【20130515】血管炎の眼障害の頻度とタイプはどのようなもの?

「Ophthalmologic Manifestations of Systemic Necrotizing Vasculitides atDiagnosis

: A Retrospective Study of 1286 Patients and Review of the Literature」

Pierre-Raphael Rothschild. et al

Department of Ophthalmology, GroupeHospitalierCochin–Hˆotel-Dieu, Paris, France.

Semin Arthritis Rheum. 2013 ;42:507-14.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23270762

 

血管炎の眼障害の頻度とタイプはどのようなもの?

 

<目的>

・PNなどを含んだ血管炎の規模の大きなstudyはされていない

・血管炎の眼障害の頻度とタイプについて検討することを目的とした

<対象>

・1955-2008年のFrench Vasculitis Study Groupデータベースから抽出したPAN、GPA、MPA、EGPAの1286例(PAN393例、GPA343例、MPA280例、EGPA270例)。

・除外基準は、ACRの基準を満たさない、欠測値が眼障害関連が1項目以上か眼外病変が2項目以上ある、こととした

<方法>

・眼障害の頻度とタイプをretrospectiveに検討した。

・眼病変は、眼科医により血管炎診断時にすべての例で行われた。

<結果>

・眼障害は214例(16.6%)で認められ、内訳はPAN 42例、GPA 117例、MPA 25例、EGPA 30例であった。

・GPAが他の血管炎より眼病変を来しやすかった(GPA  34.1% vs PN 10.7%, MPA 8.9%, EGPA 11.1%)。

・眼障害のタイプとしては、結膜炎(41.6%)、上強膜炎(26.2%)、かすみ目(20.6%)、眼窩内炎症(11.7%)の頻度が多かった。

・GPAでは、結膜炎(52.1%)、上強膜炎(39.3%)、眼窩内炎症(19.7%)の順に多く見られた。

<Discussion>

・limitationとしては、眼科的な検索が統一されていない可能性があること、診断時のみの眼科診察でありすべて眼障害をとらえていない可能性がある

 

担当: 矢嶋宣幸

 

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