Journal Club【20140903】側頭動脈炎患者さんの大動脈病変はPETCTで評価できるか?

「Positron emission tomography assessment of large vessel inflammation in patients with newly diagnosed, biopsy-proven giant cell arteritis: a prospective, case–control study」

 

Sergio Prieto-González, Marina Depetris, Ana García-Martínez, Georgina Espígol-Frigolé,1 Itziar Tavera-Bahillo,1 Marc Corbera-Bellata,1 Ester Planas-Rigol,1 Marco A Alba,1 José Hernández-Rodríguez,1 Josep M Grau,4 Franciso Lomeña,2 Maria C Cid1

Department of Autoimmune Diseases, Clinical Institute of Medicine and Dermatology, Hospital Clínic, Villarroel 170,Barcelona 08036, SpainAnn Rheum Dis. 2014;73:1388–1392

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24665112

PMID: 24665112

 

側頭動脈炎患者さんの大動脈病変はPETCTで評価できるか?

 

<対象>

・側頭動脈炎を生検にて診断し得た31例が対象 ・ステロイドが介入され3日以上経過した症例は除外

・コントロールとしては性別、年齢、冠動脈疾患リスクをマッチングさせた非慢性炎症疾患患者20例とした。

<方法>

・統一プロトコールにて施行したPETCTを施行しROC曲線を作成 ・ROC曲線はそれぞれの場所でもっとも感度および特異度が高いcut-off値で作成した(具体的数値は未掲載)

<結果>

・すべて血管での検討ではSUV 1.89をcut offとした場合、感度80%、特異度 79%でありAUCは0.830 ・supraaortic branchでは、SUV 1.70をcut offとした場合、感度81%、特異度 79%でありAUCは0.82

・大動脈ではSUV 2.25をcut offとした場合、感度90%、特異度 42%でありAUCは0.738、SUV 2.65をcut offとした場合、感度58%、特異度 90%。 ・血管/肝 取り込み比で、右腋下動脈や内頸動脈で有意に高値であった。

・中枢症状あり群は、中枢症状なし群よりmean SUVは高値であった。

・炎症反応とmax SUV値とmean SUV値は関連性があった。

<Discussion>

・limitationは、caseは前向きの集積であったがcontrol群は後ろ向きに集積したこと、nが少ない事であった。

・腹部大動脈は健常人でも動脈硬化のためPETCTが集積する事があり、検査自体のlimitationである

・肝臓のSUVとの比で検討を行っているグループがあるが、肝臓の取り込みは代謝の変化や、ステロイド使用の有無、検査時の注射とscanの時間により変化するため注意を要する。

 

担当:矢嶋宣幸

 

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