Ann Rheum Dis 2013;72:530-534 doi:10.1136/annrheumdis-2011-201114
Detection, scoring and volume assessment of bone erosions by ultrasonography in rheumatoid arthritis: comparison with CT
w.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22589380
関節リウマチ患者において関節超音波検査は骨びらんをどの程度検出できるのか?~CT検査と比較して~
【目的】
骨びらん検出に関してCTはMRIより高い感度が示されている。
関節エコーの性能をCTの性能と比較した。
【患者背景】
49例の活動性RA(DAS28 CRP>3.2)患者を対象。
手関節またはMCP関節に2カ所以上の軽度のびらん(Larsenスコア2〜3)を有する。
生物学的製剤、MTXの使用がある患者。
【方法】
各患者の一側の手の第2〜5MCP関節のびらんの有無をマルチスライスCT及び超音波検査で測定し、
びらんの位置を4分画(トウ側中手骨頭、尺側中手骨頭、トウ側基節骨基部、尺側基節骨基部)ごとに記録した。
【結果/結論】
合計でCTにより259、超音波検査により142の分画で骨びらんが検出された。
CTを基準にすると超音波検査はMCP関節のびらんの検出に関して特異度は95%、感度は44%、精度は78%であった。
⇒超音波検査の感度は全体として中等度である
⇒超音波検査のびらん検出は非常に高い特異度がある
⇒超音波検査で検出されたびらんの大部分はCTで確認され(142件中115件、81%)、これらは真のびらんであることが示唆された。
実際に十分アクセス可能な関節部位、つまり、全関節の背側および手掌側、第2MCPのトウ側、第5MCPの尺側だけに限定した分析では感度は71%、精度は90%に上昇した。特異度は95%であった。
⇒超音波検査で実際にアクセス可能な部位を検査した場合はCTと比較したMRIの感度に関するこれまでの報告に匹敵する高感度が認められた。
逆に超音波検査でアクセス不可能な部位(MCP関節の側面等)を含む場合に関しては検出感度が低下することが分かった。
担当:柳井 亮
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