TNFαの阻害による血管内皮細胞活性の抑制について【Journal Club20170301】

『Suppression of endothelial cell activity by inhibition of TNFα』

Qiang Shu, Mohammad A Amin, Jeffrey H Ruth, Phillip L Campbell and Alisa E Koch

Arthritis Res Ther 2012, 14, R88

 

HMVEC (human dermal microvascular endothelial cell)の表面上の接着因子として代表的なE-selectin、ICAM-1、VCAM-1はTNF-αの刺激に時間に応じて増加していく。また、この接着因子の産生はセルトリズマブペゴルの濃度依存性に抑制されていた。Western blotについても同様の傾向であった。

 

HMVECからの血管新生因子としてのGro-α/CXCL1、ENA-78/CXCL8, GCP-2/CXCL6、IL-8/CXCL8、MCP-1/CCL2、RANTES/CCL5もTNF-αの刺激による産生が亢進し、セルトリズマブペゴル0.1 ug/ml以上の濃度で抑制される。

 

HL-60 (myeloid human promyelocytic leukemia cell)の接着はTNF-αの刺激により亢進し、抗E-selectin抗体では抑制された。一方でこれらの反応は抗ICAM-1抗体や抗VCAM-1抗体では抑制されなかった。また、TNF-α刺激後のHL-60の接着能はセルトリズマブペゴル0.05ug/ml以上で抑制された。

 

関節リウマチ滑膜組織において、HL-60の接着はcontrol IgGと比してセルトリズマブペゴルにて処理した方で血管に接着した細胞数は低下していた。

 

HMVECの遊走については、TNF-α 25ng/mlをピークに遊走能は亢進していた。また子の遊走能についてもセルトリズマブペゴル1 ug/ml以上の濃度で濃度依存性に抑制されていった。

 

Matrigel tube assayにおいてはTNF-α0.1 ng/mlをピークとして管腔形成は増加していた。同様にコントロールIgGと比して、セルトリズマブペゴルでは抑制されていた。

 

 

以上より関節リウマチにおけるTNF—αは血管内皮細胞において、接着因子の発現調節を介して血管新生に関与されていることが示唆された。また、この機能に関しては抗TNF製剤の投与で抑制された。

 

担当:磯崎 健男

 

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