日本人女性の閉経後骨粗鬆症においてロモソズマブは骨密度を増加させる【Journal Club 20170906】

Romosozumab increases bone mineral density in postmenopausal Japanese women with osteoporosis: A phase 2 study

Hideaki Ishibashi (INA Hospital, Saitama, Japan), Akimitsu Miyauchi, (Miyauchi Medical Center, Osaka, Japan)Daria B. Crittenden, Judy Maddox, Michelle Fan, Li Chen, Andreas Grauer(Amgen Inc., Thousand Oaks, CA, USA), Cesar Libanati, (UCB Pharma, Brussels, Belgium)

2017 Oct;103:209-215

P:日本人女性の閉経後骨粗鬆症患者

E:ロモソズマブを投与した

C:ロモソズマブを投与しなかった

O:12か月後の腰椎の骨密度の増加率

 

  1. セッティング:どのような場所で研究したか?

日本国内 24施設(※DEXの機器の統一や設定は不明)

 

  1. 研究デザインの型
  2. RCT
  3. Population、およびその定義

【選択基準】

DEXにて腰椎or股関節/大腿骨のTスコアが -2.5SD以下で骨粗鬆症と診断される

【除外基準】

腰椎で -4.0SD以下、股関節/大腿骨で -3.5SD以下の患者

椎体骨折・股関節骨折の既往歴、

Bis製剤の使用歴

(経口剤:試験開始6ヶ月以内、6~12ヶ月前は期間1ヶ月以上、トータル3年以上の使用

注射剤:過去5年以内の使用)

18ヶ月以内のデノスマブ、12ヶ月以内のPTH製剤使用歴、その他の骨代謝治療

代謝性疾患、骨疾患の既往

 

  1. 主な要因、および、その定義

ロモソズマブを70㎎、140㎎、210㎎群に1:1:1にランダム化

月1回皮下注

サプリメントにてカルシウム、ビタミンDを補充

 

  1. Control、および、その定義

プラセボを月1回皮下注

 

  1. 主なアウトカム、および、その定義

【primary】

12ヶ月後の腰椎の骨密度のベースラインの変化率

【secondary】

6か月後、12ヶ月後の股関節/大腿骨の骨密度のベースラインの変化率

6か月後、12ヶ月後の骨吸収マーカ-(CTx)、骨形成マーカー(P1NP)の変化率

 

  1. 交絡因子、および、その定義

なし

 

  1. 解析

ウィルコクソンの順位和検定

 

  1. 結果
  • ロモソズマブ投与群(70㎎、140㎎、210㎎)、プラセボ群を各63症例の計252症例をランダム化し、12ヶ月投与後の腰椎BMDが測定・解析できたものが
  • 70㎎群55例、140㎎群62例、210㎎群59例、プラセボ群59例(Figure 1)
  • ロモソズマブ投与群(70㎎、140㎎、210㎎)プラセボに対しては12ヶ月後の腰椎の骨密
  • 度において有意差を示した
        1. ベースラインの上昇率はプラセボ群0.9%、70㎎群8.4%、140㎎群13.3%、
        2. 210㎎群16.9%(Figure2-上段)
        3. 実測値としての平均変化(増加)量はプラセボ群10㎎/㎠、70㎎群60㎎/㎠、
        4. 140㎎群90㎎/㎠、210㎎群110㎎/㎠(Table2)
  • ロモソズマブ投与群間でも効果に対して有意差を示した。
  • P1NPは投与開始1ヶ月で上昇のピークになり6ヶ月目でベースラインに戻り、CTxは開始1週間で最大の減少を示し、12ヶ月後もプラセボと比較して減少を維持していた。(Figure 3)
  • 有害事象の発生率は各群全例解析され、治療群間で有意差なしだったがロモソズマブとの因果関係があるものはなかった(Table 3)
  • 重篤な有害事象の発生率はプラセボ群5.3%、投与群5.3%(70㎎群が最も高く9.5%)
  • 日本人女性でもロモソズマブ210㎎は許容される投与量
  • 骨形成促進と骨吸収抑制の2つの効果によりロモソズマブがBMDを改善させる
  • 閉経後日本人女性の骨粗鬆症に対して有効性を示した(海外データに類似した結果)

 

  1. どのように臨床に活かす?どのように今後の研究に活かす?
  • 日本人女性のデータであること
  • Bis製剤の使用できない患者やBis製剤からの切り替えでの新たな選択肢になりうるか?
  • (海外Ⅲ相試験にてvsテリパラチドとの比較試験あり)
  • デノスマブや持続性Bis製剤よりも半減期が短いと考えられ、副作用等によるwash outはしやすい?
  1. Limitation
  • 骨折に対する予防効果までは評価できない
  • 骨質の評価ができていない
  • サプリメントのアドヒアランスが不明
  • 栄養指導・運動指導の詳細が無い

 

  1. この論文の弱点
  • サンプルサイズが明記されていない

 

担当:櫻井 康亮

 

 

 

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