免疫抑制剤治療中の慢性関節炎患者に対するCOVID-19の経過【Journal Club 20200408】

Clinical course of COVID-19 in a series of patients with chronic arthritis treated with immunosuppressive targeted therapies
『免疫抑制剤治療中の慢性関節炎患者に対するCOVID-19経過』

Ann Rheum Dis. 2020 Apr 2. pii: annrheumdis-2020-217424. doi: 10.1136/annrheumdis-2020-217424. [Epub ahead of print]

 

20203月にイタリアで33000人が感染している。イタリア国内で初めのCOVID-19患者が感染してからパンデミック後のイタリア北部LombardyPaviaにてbDMARDsもしくはtDMARDsで加療中の関節炎患者の感染について検討された。

1か月でbDMARDsもしくはtDMARDsで加療された320名の患者(女性68%、年齢 55 ± 14才)について検討された。57%が関節リウマチ、43%が血清反応陰性脊椎関節炎であり、52%TNF阻害薬、40%がその他のbDMARDs8%tDMARDsであった。

4名が咽頭スワブにて確認され、4名は強く疑わしい症例、5名は症状はないもののCOVID-19陽性患者との接触が確認されていた。

全例1剤以上の抗菌薬を投与され、入院した症例は抗ウイルス薬とHCQで加療された。感染症状がある間はbDMARDstDMARDsも中止されていたが原病の悪化はなかった。

全例が死亡や重篤な呼吸器症状を来したものはなかった。1名は低濃度の酸素の吸入が数日必要であった。

少数の報告ではあるが、bDMARDstDMARDsでの加療患者が一般人口とかけ離れた結果ではなかった。DMARDsの中止か継続かということであれば、継続の方がメリットが大きい。

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