当科の磯島助教による、シナリオを使用したSLE患者さんの妊娠許容に関する医師対象アンケート研究(vignette研究)、がModern Rheumatologyに掲載。
磯島先生おめでとうございます!
今回わかったこと↓
・安定期間は長い→医師は妊娠は許容
・血清学的な異常を有する→医師は妊娠を許容せず
アンケートにご協力いただきました日本リウマチ学会の会員のみなさまに御礼申し上げます。
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Physician approval for pregnancy in patients with SLE showing only serological activity: A vignette survey study
Mod Rheumatol. 2023 May 27;road049. doi: 10.1093/mr/road049
SLE患者に対する医師の妊娠許容における免疫血清学的指標の影響
磯島咲子 矢嶋宣幸 柳井亮 三浦瑶子 福間慎吾 奥健志 金子佳代子 藤尾圭志 奥健志 松下雅和 宮前多佳子 和田隆志 田中良哉 金子祐子 中島亜矢子 村島温子
血清学的な異常のみが残存するSLE患者の妊娠の可否を、医師がどのように判断しているのかを把握するためにJCR学会員(内科系医師)を対象に、臨床シナリオを用いて妊娠許容に関するアンケートをWebにて実施した。
463名の内科系医師からの回答が得られた。安定期間は長いほど妊娠は許容されており(proportion difference,+11.8 percentage points[p.p.]; p<0.001)、血清学的な異常を有する場合は軽度、高度ともに有意に妊娠を許容していなかった(mild:proportiondifference,-25.8 p.p; p<0.001, high:-65.6 p.p.; p <0.001,)。
血清学的な異常は医師の妊娠許容の判断に対して有意に負の影響を及ぼしていることが明らかになった。
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