Journal Club【20130206】RAにおいて肥満はTNF阻害剤への治療反応性を悪化させる?

『Obesity and Reduction of the Response Rate to Anti–Tumor Necrosis Factor α in Rheumatoid Arthritis: An Approach to a Personalized Medicine」

 Gremese E, et al

Catholic University of the Sacred Heart, Rome, Italy.

Arthritis Care & Research 2013:65;94–100

 

RA患者での肥満とTNFα製剤の有効性との関連について検討したstudy

 

<方法>

  • ・イタリアの15施設共同研究(Gruppo Italiano di Studio sulle Early Arthritis network)
  • ・DAS28, BMI(<25、25-30、>30の3群に分類),急性期反応物質、IgM-RF, ACPAを測定。
  • ・寛解の定義はDAS28<2.6かつ3か月間(6-12か月の間に)とした
  •  

<結果>

・641人を解析し内訳はADA260人、ETA227人、IFX154人。

・2006-2009年に12か月以上経過観察した。

・当初のDAS28は5.6±1.4、BMI>30%は66人(10.3%)。

・TNFα治療12か月後、DAS28<2.6はBMI>30で15.2%、25<BMI<30で30.4%、BMI>25で32.9% (Figure 1, p<0.01)。

・寛解率はETA>ADA>IFXだが、肥満と非肥満での差はIFX>ADA>ETA (Figure 2)。

・寛解と非寛解でBMIなどが因子(Table 3)。

・多変量解析ではDAS28, BMI, 初めのス剤量などが因子として挙げられた(Table 4)。

<議論とlimitation>

・肥満は慢性炎症性疾患に関与し、予後不良因子である。

・肥満は疾患活動性に関与し、機能障害にも関与する。

・BIO別の違いは、IFXが脂肪細胞に付着するためか。とくにレプチン、レシスチン、アデポネクチン、ヴィスファチンなどか。

 

担当:三輪裕介

 

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