Journal Club【20130213】SScの症状や予後は性別により違うか?

 

「Is Vasculopathy Associated with Systemic Sclerosis More Severe in Men?」

Stylianos t. et al

J Rheumatol 2013;40:46-51

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23118107

 

SSc患者にて症状や生命予後の性別による違いを検討したstudy

 

<対象、方法>

・ギリシャのsingle centerにて1995-2011年に集積された231例のSSc患者を対象

・症状、予後を発症から3年ごとの期間別に分けてretrospectiveに解析した

<結果>

・231名のSScの患者で男女比は1:6.6。

・発症から3年の間に皮膚硬化、指尖潰瘍、腎クリーゼが男性で優位に多かった<table1>。

・喫煙歴、他疾患の合併(DM、脂質異常症、虚血性心疾患、甲状腺疾患)は差が見られなかった。

・治療に関しては、発症後3年間でのイロプロスト使用がやや多かった以外は差はなかった。

・予後に関しては、35例の死亡があり、そのうち強皮症関連の死亡は27例であった。内訳は、腎クリーゼ2例、心疾患7例、肺線維症12例、PH3例、重症消化管障害3例であった。

・3年ごと死亡率は男性で有意に多かった<table3>。生存曲線でも同様の結果であった<Figure1>。

<Discussion>

・症状や生存率は、カナダ、ドイツなどでいままで行われた他の検討と同様の結果であったものの、筋骨格系症状、肺線維症、心疾患、消化管疾患がやや多い傾向であった。

・いままでのSScで性差を見たstudyでは、男性に筋炎が多く女性に関節炎が多かったとする報告や、びまん性皮膚硬化や肺障害、PHが男性で多く、石灰化が女性で多かったとする報告、びまん性皮膚硬化や腎クリーゼが男性におおく女性に若年で発症するといった報告があった。

・今回の新しい知見はとしては、指尖部潰瘍が男性でより病初期に発症することであった。

・limitationとしては、retrospectiveな検討であること、食道内圧測定や右心カテーテルなどの詳細な検討が全例で行えていない、血管障害の検討はダーモグラフィーにてなされるべきであるがすべての例で行えていないため検討できていないこと、が挙げられた。

担当:矢嶋宣幸

 

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