「Anti-müllerian hormone and ovarian reserve in systemic lupus erythematosus」
Arthritis Rheum. 2013;65:206-10
Mok CC, Chan PT, To CH.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23044647
≪SLE患者での抗ミュラー管ホルモンと卵巣予備能≫
<目的>
・SLE患者でAMHを測定し、AMHが年齢とCYCの投与とに関係があるかを検討する
<方法>
・ACRのSLEのcriteriaを4項目以上満たし、12ヶ月以内に月経があった18歳~52歳のSLE患者でAMH(ELISA法)を測定した。
・血清AMHを免疫抑制剤(CYC・MMF・AZP・PSL・CyA・TAC・HCQ)の使用の有無で比較した。
・AMHのレベルと患者年齢・CYCの暴露の関係を調べるために線形回帰分析とROC解析を行った。
<結果>
・216名の患者(年齢 35.1±10.1 years、平均罹病期間7.6±5.9 years)のAMHを測定した。
・CYCを投与した患者と投与していない患者のAMHを年齢で調整して比較すると、投与した患者で有意に低かった。(1.58±2.92 versus 1.73±2.11 ng/ml; P=0.04)
・最終のCYC投与からの平均期間は6.7(interquartile range 3.4-8.5)であった。
・CYC以外の免疫抑制剤では使用の有無でAMHに有意な差は認めなかった。
・線形回帰分析を行うと、1歳ずつの加齢(beta -0.32, P=0.02)とCYCの5gずつ増量(beta -0.28, P=0.047)がAMHの低下に関連があった。
・また30歳以下の患者でIVCY投与量5.9gをCut off値とすると感度80%、特異度75%でAMHが検出されなくなると予測できた。
<結論>
・AMHはSLE患者でCYC投与による卵巣へのダメージの鋭敏な指標である。
担当:磯島咲子
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