Journal Club【20130605】ループス腎炎に対してのタクロリムスの有効性と安全性は?

「Efficacy and safety of tacrolimus for lupus nephritis: a placebo-controlled double-blind multicenter study」

Nobuyuki Miyasaka, Shinichi Kawai, Hiroshi Hashimoto.

Department of Medicine and Rheumatology, Graduate School, Tokyo Medicine and Dental University, Tokyo, Japan

Mod Rheumatol 2009;19:606

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19688181

ループス腎炎に対してのタクロリムスの有効性と安全性は?

<目的>

・ステロイド治療を受けているループス腎炎に対するTACの有効性と安全性を評価する。

<方法>

・2003-2005年に実施。29施設の多施設共同研究

<対象>

・持続する腎炎がある16-65歳の患者

・PSL≧10mg*8週以上使用している

・持続する腎炎:U-P≧0.5g/d, U-RBC≧21HPF, dsDNA>10 IU/ml, C3<84mg/dl)

・ランダムに分け、二重盲検にてプラセボとTAC:3mg/d(0-0-3)で28週使用した。

・1次エンドポイントとしては、LNDAI(蛋白尿、尿潜血、Cr, dsDNA, 補体)改善度合を使用。

・除外基準:抗血小板薬、抗凝固薬、ウロキナーゼ、NSAIDs、Ca-I, ACE-I, ARB、漢方を使用中

開始前12週以内:ステロイドパルス、血漿交換、免疫吸着を施行

開始後12週以降:他の免疫抑制剤を使用、Cr≧1.5, 膵炎、FBG≧110,

BS≧200, HbA1c≧5.9、肝障害

 

<結果>

・患者背景はTable 1。

・両群に大きな差はない。

・分け方はITT (Table 2)。

・LNDAIはpreでは有意差なし

・LNDAIはTAC群(n=28)で32.9±31.1%改善、プラセボ群(n=35)で2.3±38.2%悪化した。(両群間に有意差あり)

・Withdrawnの多くは、無効中止。

・蛋白尿、補体もTAC群で有意に改善した。(p<0.001) (Table 2.3) (Fig 3)

・治療関連のAEはTAC群で92.9%、プラセボ群で80.0% (Table 4) で有意差なし

<議論と限界>

・TACはFKBPを介して有効性を発揮し、CyAと似ている。

・SLEDAIの改善も2群で有意差があり、SLE全般に有効である可能性がある。

・他の免疫抑制剤との併用があいまい、他の免疫抑制剤との直接比較ではない、ステロイド減量効果がでていない、Cr≧1.5の症例がないなどが挙げられた。

 

<結論>

・ステロイド治療を行っているループス腎炎患者にTACを追加することは28週では有効であり、TACはループス腎炎の治療の1つとなりうる

担当:三輪裕介

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