Journal Club【20140528】RAにおけるIL37とその他のサイトカインの関連性は?

「Plasma Levels of IL-37 and Correlation with TNF-α, IL-17A, and Disease Activity during DMARD Treatment of Rheumatoid Arthritis.」

Zhao PW, Jiang WG, Wang L, Jiang ZY, Shan YX, Jiang YF.

Key Laboratory of Zoonosis Research, Ministry of Education, The First Hospital, Jilin University, Changchun, China.

PLoS One. 2014 May 1;9(5):e95346. doi: 10.1371/journal.pone.0095346. eCollection 2014.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24788826

RAにおけるIL37とその他のサイトカインの関連性は?

【背景】

IL-37はIL-1 cytokine familyの一つとしてマクロファージでの炎症性サイトカインの産生を抑制することが報告されている。これまでにRA滑膜において健常人と比較してIL-37の発現が多くみられる。

【方法】

・2011年3月から2012年10月までに中国Jilin大学病院で50例の新たにRAと診断された患者で、MTX10mg/weekとLeflunomide 20mg/dayを投与された症例を対象とした。

・さらに年齢、性別をマッチさせた健常者30例をコントロール群とした。

・治療開始後DAS28(ESR)で1.2以上低下した群をresponder、低下しなかった群をnon-responderと定義した。

・全例NSAIDsやステロイドの使用はしなかった。

【結果】

・健常人と比して、RA患者では血清IL-37は有意に高値であった。

・治療前後でIL-37の値に差はなかった。

・一方DAMRDs response群では治療開始3か月後に有意差をもって、IL-37は低下していた。

・TNF-α、IL-6、IL-17Aはresponderでは3か月後に有意差をもって低下したが、non-responderでは低下しなかった。

・治療前の血清IL-37値はTNF-α、IL-6、IL-17Aと正の相関をしており、またDAS28やCRPとも相関していた。

【考察】

・IL-37はRAで発現がみられ、炎症性サイトカインとも相関している。今後、IL-37の関節リウマチでの役割の解明が求められる。

 

担当:磯崎健男

 

 

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