Journal Club【2015114】RAの超音波検査において比較のアトラスを使用することは有用か

Examination of intra and interrater reliability with a new ultrasonographic reference atlas for scoring of synovitis in patients with rheumatoid arthritis

RA患者における滑膜炎をスコアするための新たな超音波比較アトラスの評価者内、評価者間信頼度についての試験

ARD 2011 70 1995-1998

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21784724

 

「目的」

RA患者の滑膜炎は超音波によってBモード(BM)、パワードプラー(PD)で半定量的(0~3)にスコアされている。

目的は比較用の超音波アトラスを使用したBMとPDの信頼度を評価することである。

「方法」

24の異なる関節からBMとPDの典型的な超音波の画像(スコア0~3)が超音波アトラスを作成するために集められた。

10人のRA患者を超音波アトラスを比較として使用しながら、両側の16関節(MCP1-5、手(橈側、正中、尺側)、肘、膝、距腿、MTP1-5)の

BMとPDスコア(0~3)を5人のリウマチ科医師によって2回評価した。

「結果」

・BM/PDにおける評価の一致率

2者が完全に一致する確率:BMは 73.1%(70.3-80.6)、PDは83.7%(76.7-87.6)

2者が 近いレベルで一致する確率:BMは98.1%(96.2-99.7)、PDは98.0(96.8-98.4)

・平均のκ(カッパ)比

BM:0.77(0.70-0.83)、PD:0.83(0.73-0.86)

・BM/PDスコア級内相関係数(ICC)

評価者内ICC:BMは0.95(0.93-0.99)、PDは0.97(0.95-09.9)

評価者間ICC:BMは0.95(0.86-0.99)、PDは0.97(0.94-1.00)

・32関節のスコアは15(12-20)分で観察された。

「結論」

比較として超音波アトラスを使用すると、BMとPDスコアに高い観察者内、観察者間信頼度を得た。

このアトラスは臨床や研究において有用なツールである。

 

 

担当:柳井 亮

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