Ann Rheum Dis doi:10.1136/annrheumdis-2015-208311
Assessment of fluorinated steroids to avert progression and mortality in anti-SSA/Ro-associated
cardiac injury limited to the fetal conduction system
Peter M Izmirly et al.
http://ard.bmj.com/content/early/2015/12/01/annrheumdis-2015-208311.abstract
Ⅱ、Ⅲ度房室ブロックを合併した胎児に対してステロイドは効くのか。
Objectives:Ⅱ、Ⅲ度房室ブロックを合併した胎児に対して、母体がフッ化ステロイドを服薬すると、新たな心疾患の発症を防ぐことができるかを検討した。
Methods:retrospective study
抗SS-A抗体陽性を母体にもつ、Ⅱ、Ⅲ度房室ブロックを合併した胎児が、心ブロック発見1週間以内にフッ化ステイロドを投与された群(N=71)と、投与されなかった群(N=85)を比較した。
結果評価は、新たな心疾患の合併の有無(心内膜繊維弾性症、拡張型心筋症、胎児水腫)、死亡率、ペースメーカー挿入率を評価した。
Results:
・フッ化ステロイドは新たな心疾患の発症を防ぐことはできない。
・死亡率、ペースメーカー挿入率に有意差なし。
Conclusion:
フッ化ステロイドがすでにⅡ、Ⅲ度房室ブロックを発症した胎児の心疾患の発症を防ぐことはできなかった。
議論・限界
使用しているステロイド量が少ない可能性がある。
後ろ向き研究である。
すでに高度房室ブロックを発症した胎児に対しての効果を検討しており、予防に対する効果ではない。
担当:猪狩 雄蔵
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