RA患者さんにて携帯電話へのショートメッセージがMTXのアドヒアランスを向上させる【Journal Club 20181114】

Mobile phone text messages improve treatment adherence in patients taking methotrexate for rheumatoid arthritis: a randomized pilot study.

Aurélien Mary , Amélie Boursier ; Isabelle Desailly Henry ;Franck Grados (MD, PhD)4; Alice Séjourné; Sarah Salomon; Patrice Fardellone; Michel Brazier ; Vincent Goëb

Clinical Pharmacy Department, Amiens Picardie University Hospital, 80000 Amiens, France

2018 Sep 7. doi: 10.1002/acr.23750. [Epub ahead of print]

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<サマリー>
 RA患者を対象にMTXのアドヒアランスをみた研究である。携帯電話へのショートメッセージによるリマインダが薬剤師による指導や通常指導と比べて有意にアドヒアランスが高かった。

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P:MTX内服中のRA患者
I:携帯電話のショートメッセージによるリマインダ
C:①薬剤師による指導(15分間) ②通常指導
O:アドヒアランス 

<セッティング>
・フランスの単施設(CHU Amiens Picardie)
・2017.4月から開始

<研究デザインの型:RCT、横断研究、前向きコホートなど>
・RCT、オープンラベル

<Population、およびその定義>
・上記の施設に通院する18歳以上のRA患者
・MTX内服(単独、併用)
・治療が3カ月間変更ない
・携帯電話を有する
・社会保障制度に入っている
・除外基準: 自身の治療に責任を持たない患者、MTX量の変更やMTX中止した患者

<主な要因、および、その定義>
・毎週MTX時にショートメッセージによるremind

<Control、および、その定義>
・①病院薬剤師による指導(15分間、内容:飲み方、AE、RAのコントロールにおける重要性)
・②通常の指導(紙による)

<主なアウトカム、および、その定義>
・プライマリアウトカム:6カ月後のMTXアドヒアランス
・定義:Compliance Questionnaire Rheumatology19(CQR19)
・セカンダリアウトカム: ①アドヒアランスの心理的な面での評価②客観的な薬物アドヒアランス
・定義:①Girerdスコア②Medication possession ratio (MPR)

<取得データ、および、その定義>
・年齢、性別、教育歴、仕事、婚姻、処方歴、罹病期間、処方数、MTX処方情報
・疾患活動性(DAS28)、HAQ、血沈、CRP、

<解析方法>
・mean ± standard deviation (SD). Qualitative variables were quoted as the number(frequency). Analysis of variance (ANOVA), Kruskal-Wallis, Mann-Whitney or Wilcoxon tests、chi-square test、Fisher’s exact test, Pearson’s correlation coefficients
・欠測対処:未記載
・感度解析:ロジスティック回帰モデルを使い、 アウトカムとベースラインのアドヒアランスが独立しているかを確認

<結果>
・96人の患者が割付された。ショートメッセージ群37人、薬剤師指導群37人、標準指導群38人
・DAS28は、2.42±1.03
・CQR-19スコアの経時的変化は、標準指導群(0.22±6.56)および薬剤師指導群(-0.14±7.56)より、ショートメッセージ群(3.32±5.66; p = 0.02)においてより改善した
・セカンダリアウトカムのGirerdスコアとMPRでは、有意差なし。
・多変量ロジスティック回帰は、ショートメッセージ群がベースラインのCQR-19スコアとは独立してCQR-19スコアの増加と関連(オッズ比[95%信頼区間]:OR3.63 [95%CI1.26-10.49]
・ショートメッセージ群では、CQR-19スコアの増加は、健康評価アンケートスコア(r = -0.405;p = 0.021)と相関し、患者満足度は標準指導群より有意に高かった。

<Limitation>
・Clinical Trialへの登録が試験開始後にされている
・臨床的有意な差(MICD)にて議論されていない・pilotのため、サンプルサイズが小さい
・それぞれのグループ内でのばらつきがある
・薬剤アドヒアランスが電子デバイスを用いて行われていない
・研究に組み込む前のMPRが不明

<どのように臨床に活かす?どのように今後の研究に活かす?>
・一回のしっかりとした教育より普段より小さなリマインドが重要である可能性あり。
・人的な資源をよりつかわないため有用である。
・システムの構築の費用、開発業者探しがクリアすれば実現可能性あり

<この論文の好ましい点>
・他領域にて行われている手法をリウマチへの転用したこと
・効果をみるためにRCTとしたこと
・コントロールに薬剤師による教育群をいれたことにより、よりショートメッセージ群の有用性をみることができる

 

担当:矢嶋宣幸

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