IL-12とIL-23は巨細胞性動脈炎病理学的に炎症と細胞の増殖に関与している【Journal Club 20190130】

Interleukin 12 and interleukin 23 play key pathogenic roles in inflammatory and proliferative pathways in giant cell arteritis.

2018 Dec;77(12):1815-1824.

【目的】IL-12およびIL-23GCAへの関与を検討する

【結果】GCA血管においてIL-12およびIL-23は発現している(Figure 1)。GCA臨床症状とIL-1223を比較したところ、皮膚の痛みや顎跛行などには関係していなかった(Figure 2)。GCA患者の末梢血単核球をIL-12,IL-23で刺激するとIL-17AIL-17Fの産生が亢進した(Figure 3)。摘出した側頭動脈をIL-12IL-23で刺激するとIL-8IL-6 mRNAは亢進した(Figure 4)。一方で、IL-12で側頭動脈を刺激したものはIL-68 の濃度は変化なかったが、IL-23で刺激した側頭動脈はIL-6,8とも優位に亢進した(Figure 5)。筋線維芽細胞の線維化においてもIL-12,23は促進させることが証明された(Figure 6)。

【重要なポイント】GCAの病理組織においてもIL-1223は発現しており、患者由来の細胞や組織においても炎症を惹起させることが証明された。

【今後の論文展開や論文に対する検討課題】GCAに対するIL-12/23阻害の有効性について(Semin Arthritis Rheum. 2018 Dec;48(3):523-528)。

 

担当:磯﨑健男

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