IL-36 familyの調整異常は関節炎とPsAの治療反応性に関与する【Journal Club 20210602】

Interleukin-36 family dysregulation drives joint inflammation and therapy response in psoriatic arthritis

Marie-Astrid Boutet , et al.

Rheumatology 2020; 59:828-838

IL-36・・・IL-1 family
Agonist ・・・IL-36α、IL-36β、IL-36γ
Antagonist・・・IL-36RA、IL-38
*IL-36β_IL-6やIL-8のほか、微生物病原体に対して防御作用を有するβ-Defensin 2/3といった細胞障害性ペプチドを含む、炎症性メディエーターの放出を促進する。
*IL-36γ__ランゲルハンス細胞、ケラチノサイトに高発現。病原体の防御機構の最前線に位置している。ケラチノサイト、気管支内皮細胞のIL-1、IL-17による刺激で誘導される。

【目的】IL-36のPsA滑膜での発現と治療反応との関連について検討する

【結果】RAと比して、PsAの滑膜ではagonistであるIL-36が高値で、antagonistであるIL-36RA、IL-38は低発現であった。特にRAではIL-38が、PsAではIL-36がdiffuseに分布している。PsAでは好中球に関連するケモカインの発現が、RAと比して高い。DMARD non responderではBaselineの滑膜においてIL-36αが高発現している。PsA滑膜にIL-36を刺激するとRAと比して、IL-8の発現が上昇する。

Figure 1 PsA(n=14)ではRA(n=18)と比較して、IL-36αは高いもののIL-36RA、IL-38は低い。

Figure 2 PsAの滑膜にはRAと比較して、好中球のシグナルに関連するシグナルが強い。

Figure 5 DMARD non responderではBaselineの滑膜においてIL-36αが高発現している。

【重要なポイント】PsAの滑膜組織において、好中球の浸潤とそれに起因するサイトカインとしてIL-36 familyは重要な役割を果たしている可能性がある。RAとの病態の違いとしてサイトカインレベルでの違いを解明し、治療戦略を考えていく必要がある。

【今後の論文展開や論文に対する検討課題】
抗IL-36抗体の実臨床での可能性について検討が望まれる。PsA病態において好中球の遊走だけでなく、骨代謝への影響も今後検討課題と考える。

担当:磯崎 健男

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

私たちと一緒に学びませんか?

プログラム・募集要項はこちら


昭和大学病院
〒142-8666 東京都品川区旗の台1-5-8
アクセスマップ
電話:03-3784-8000(代表)

[初 診]月曜~土曜 8:00~11:00
[再 診]月曜~土曜 8:00~11:00(予約のない方)
[休診日] 日曜日、祝日、創立記念日(11月15日)、年末年始