Characterization and Function of Tumor Necrosis Factor and Interleukin-6–Induced Osteoclasts in Rheumatoid Arthritis
関節リウマチにおけるTNFおよびIL-6による誘導される破骨細胞の特徴
Arthritis & Rheumatology July 2021, p 1145–1154
【目的】関節リウマチの破骨細胞はどのような特徴があるかを調べる
【結果】関節リウマチ患者の末梢血単核球にTNFとIL-6を刺激することで骨吸収能を有する破骨相棒に分化する(Figure 1)。
TNFとIL-6の刺激をタクロリムスもしくはトファシチニブを添加することで、分化は抑制された、一方でRANKLにより分化する破骨細胞はトファシチニブでは抑制されなかった(Figure 2,3)。
IL-6、TNF単独ではTRAP陽性細胞に分化しないものの、両サイトカインの高用量もしくは、低用量にIL-1を添加することにより分化は亢進していく(Figure 4)。
健常人と比してRA患者のPBMCはTNFとIL-6で分化する。また、RNAKL非依存性の破骨細胞の分化はmTSSと比例する。一方骨密度は、RANKL依存性の破骨細胞と相関する(Figure 5)。
【重要なポイント】関節リウマチ患者の破骨細胞はRANKL非依存性に炎症性サイトカインによって分化していく。臨床的にもmTSSと相関することは予後にも関連することが想定される。
【今後の論文展開や論文に対する検討課題】破骨細胞に分化する前駆細胞はどこからどのように関節局所に遊走されていくのか。
担当:磯﨑 健男