Ann Rheum Dis 2015;0:1–8. doi:10.1136/annrheumdis-2015-208052
Effect of denosumab on Japanese patients with rheumatoid arthritis: a dose–response study of AMG 162 (Denosumab) in patients with RheumatoId arthritis on methotrexate to Validate inhibitory effect on bone Erosion (DRIVE)—a 12-month, multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled, phase II clinical trial
Takeuchi T, et al.
デノスマブはRAの骨びらんを抑制する? ~治験第2相試験~
背景と目的
・RA患者にDenosumabを使用した時の関節X線と骨密度評価を行う。
方法
・デザイン :多施設無作為二重盲検プラセボ対照試験
・対象患者 :RA患者350人、20-74歳
・RA診断基準 :ACR1988
・組入れ基準 :6M<罹病期間<5Y、CRP≧1.0mg/dL or ESR≧28mm/h、CCP+ or RF>20 IU/ml
・内服基準 :MTX:6-16㎎/w、Vit D≧400 IU/d, Ca≧600mg/d、他BUC, SASP, ステロイド
使用、NSAIDs使用に制限なし
・除外基準 :stage Ⅳ, bio使用歴あり、Bis使用歴あり、PSL≧10mg/d
・振り分け :
プラセボ:Denosumab 60㎎ /6month:Denosumab 60㎎ /3month:Denosumab 60㎎/2month
=1:1:1:1
・対象施設 :多施設
・評価項目 :関節X線(mTSS,JSN)、DEXA(腰椎、股)、PtVAS, HAQ-DI、骨代謝マーカー
・実施期間 :12か月間
・統計解析 :80%の検出力を出すために、各群80人以上とした。
・倫理規定 :記載なし!?
結果
関節X線:erosion:プラセボ<Denosumab、JSN:プラセボ=Denosumab, total:プラセボ<D(投与量による差はなし)
ACR20/50/70:Denosumab 60mg/3month群とDenosumab 60mg/2month群でプラセボに比し、若干良い(p=0.0473)
DAS28-CRP, HAQ-DI:差はない
BMD: Denosumab>プラセボ(投与量にかかわらず、腰椎、股関節ともに)
議論・限界
観察期間が短い。
T2Tにのっとった治療計画ではない。
結論
・1年の観察期間ではDenosumabは骨びらんを改善させるが、JSNを改善しない。
・1年の観察期間ではDAS28-CRP, HAQ-DIに関して変化はなく、RAそのものの疾患活動性は改善させない
結語
・Denosumabは、erosion score, BMDを改善させ、関節破壊を防ぐ新たなる治療になる可能性がある。
担当: 三輪 祐介
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